The BC-1335...
BC-1335は、第二次世界大戦末期の1943年から1944年頃にアメリカ軍で採用された、ポータブルおよび車載兼用のFM方式超短波(VHF)トランシーバーです。
主に野戦砲兵の連絡用として使用された「SCR-619」無線セットの主要コンポーネントであり、以前のモデルであるBC-659の改良版としてDelco(デルコ)社などによって製造されました。
主な仕様と技術的特徴
当時の技術としては先進的なFM(周波数変調)を採用しており、ノイズに強くクリアな通信が可能でした。
周波数範囲: 27.0 MHz ? 38.9 MHz。
チャンネル数: 120チャンネル(100kHz間隔)のうち、水晶発振子(クリスタル)によって2チャンネルをプリセットして運用可能。
送信出力: 約1 W。
回路構成: 17本の真空管を使用した複雑な設計で、送信部には3A5真空管のパラプッシュ回路が採用されています。
電源: 車両の6Vまたは12V DCから供給されます。内部にバイブレータ(振動機)式電源を内蔵しており、フロントパネルで電圧を切り替えることができます。
運用の形態
本機は、使用環境に合わせて「モービル(車載)」と「ポータブル(歩行)」の両方に対応できる設計でした。
車載運用: ジープなどの車両にFT-506マウントを用いて固定し、車両電源で運用します。
ポータブル運用: バッテリーボックス(CY-740/PRC)や乾電池を組み合わせ、背負い子(パックボード)に装着して持ち運ぶことが可能でしたが、これはあくまで補助的な用途とされていました。