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1941年 ウイリスMB (最初期型)シリアル#101145
この現車は、現在世界中の愛好家の手によってコレクションされる、オリジナルMB のなかでも最も古いといわれている個体の内の一つです。  ホイールは、WWU時の米軍制式ジープのパイロットモデルとされる、バンタムBR C、フォードGP、ウイリスMAと同じワンピースタイプです。 ローフードのジープは、ボンネットとリアフェンダーの上縁のラインがほぼ直線で結ばれるという、すっきりした美しいデザインなので、この様にウインドを倒す のも、ひとつの見せ場です。

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  アメリカが参戦してまだ、間もなくは、物資利用の制限もゆるかったのか、ハンドル のスポークは黒いプラスチックで覆われ、シフトレバーのブーツもゴムでした。 ジープが本格的な量産に入ってからは、スポークは剥き出し、レバーのブーツは革製 となりました。この時期は、まだグローブボックスは有りません。 ミッションは前進3段、後進1段。トランスファーは高低2速の他、動力取り出しも 考慮しての設計か、ニュートラルポジションも有ります。 初期のJEEPのリアパネルには、ウイリスもフォードも各社名ロゴのプレスが入り ます。スペアタイヤのブラケットは3本スタッドで1本には盗難防止のロックが装備できま す。この時期はまだスペアタイアのサポートやリアパネルの補強ブラケットはついており ません。又、トレーラー牽引への対策もまだされておらず、トレーラーライトソケットや チェーンフック用のアイボルトも装備されてないというシンプルさ、テールマーカーの 位置も後の量産型とは違っております。

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ペイントは、#34087 フラットのオリーブドラブです。 初期のウイリスは薄い鉄板を溶接して作った、このスラットグリルをつけておりまし た。ブラックアウトライト類もマーカーのみで、ドライビングランプはまだ装備されてい ません。 ごく初期のMBはフロントウインド下部のパネル部分の背が低く、結果としてウイン ド全体の寸法も低く出来ています。その為ウインドを倒した時に使うタイダウンフックも通 常より長いものとなっております。

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初期にはウイリスもフォードも断面が円いマフラーを装備しておりました。 後のオバールマフラーより容量も少なく、排気音も大きめです。 ボディサイドや後部コーナにつくハンドルは主にスタック時のハンドトレイルとして 使用する様ですが、他にもバンバーとしての役目等、実に機能的なものです。

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通常、運転席側につく真鍮製の消化器は、初期には助手席側に着きます。 真鍮製の3枚のプレートは左から、シフト、コーション、ノメンクレイチャーで、製 造年月日、シリアルNO、操作方法やメンテに関する情報までわかる様になっております。 この頃はまだイグニッションスイッチはキー式で、クラッチペダルはスクェア形で す。アクセルペダルの右の丸い物はフットレストで、実際使ってみると、悪路では非常に 具合の良いものです。クラッチ、ブレーキ両ペダルの下の円いものはブレーキマスターシリンダーのメンテ 用口の蓋です。 リアシートクッションの下に仕舞ってあるのはカンバス製のハーフタイプのドアで す。リアパネルの裏に留めてあるのは始動用のクランクです。 これを使う時は、念のため点火タイミングを遅めた方がよろしい様で、さもないと 私の様に手首をいためます。 リアシートは、跳ね上げて荷のスペースを大きく取ることができます。 量産型ではシート裏にタイアポンプを装備しております。 両リアフェンダー後部とタイヤ間の(タイヤハウス内)デッドスペースは、ツール ロッカーを設えることで活用されています。

MB エンジンは、現在では珍しくなったサイドバルブ式の水冷直4、約2200cc。 低速のトルクが力強いロングストロークですが、圧縮比が低いためハンドクランキン グで始動させるのも容易です。 電装は6Vで、AC製のパンケーキタイプのエアクリーナーは初期だけにみられるも の。 MB ショベル、アクスをつける為、ボディ自体にそれ用の凹みがあり、収まり易い様に なっています。この時期はまだガスタンクサンプはスクウェア形です。

MB 中央に速度計を配し、右上に電流、右下水温、左上は燃料、左下油圧の各メーターで す。 メーター類の上にある2つの丸い突起は照明で、直接メーター を照らします。 MB ウイリスのスクリプトの上に書かれた番号は軍のレジストレーション(登録)ナン バーです。最初のころは、このブルードラブという低視認性の色が指定されておりました。 しかし、スターマークなどは白です。初期のJEEPにはブルードラブのナンバーのまま、 両側面に目立つ白星を大書きした車体もよくあって、矛盾した一面が見受けられます。


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上の画像をクリックすると大型画像が見られます。MBのナンバーに注目!!

このページは、このMBのオーナーである岐阜県在住のT.H氏の ご協力により完成したものです。

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